文鳥の糞色と形を知ろう
文鳥を含む飼鳥は毎日の健康チェックが大切ですが最も必要なる事は糞のチェックです。
毎日のごはんとお水の交換をしながら糞の観察もしてみて下さいね💡
文鳥は消化速度が速く糞の量はインコの4~5倍の量をします。
成鳥までは回数も多く10分間に1~2回し1日少なくても50回位は糞をします。
鳥類の排泄に対するしくみ🕊
排泄腔が肛門と尿道口に分かれておらず膀胱もない為、尿は肝臓から尿管を伝わって総排泄腔(体内の管の終点場所)の中に移動します。
腸自体が短く大腸はほんのわずかしかない事に加えて総排泄腔は大きくないので一定量の糞がたまると鳥は便意を感じてすぐ排泄します。
短い周期で糞をするのは空を飛ぶことを前提に発達し、少しでも体重を軽くするためです。
消化吸収を終えた排泄物を体の中に留めずにすぐ排出する仕組みになっています。
※発情期のメスは排泄回数が減り溜め糞をする場合がありますが心配いりません。
オスも同様に卵を抱いている時などは排泄しないので溜め糞をします。
大きさが通常より大きいですが色や形に異常がなければ心配はいりません。
健康な糞の見方🕊
白いねっとりとしたものが尿酸で便と尿酸の周囲に広がっている水分が尿です。
尿が多くても便の形がしっかりしていれば下痢ではありません。
何かに驚き一時的な下痢をすることもありますが何度も下痢が続くようであればを獣医師に相談をして下さい。
便や尿がいつもと違う形をしている場合も要チェックです💡
下痢の場合は柔らかく広がるような便が出ます。
尿が異常に多い場合には便の割合に対して水っぽく広がります。
餌に着色料が入っている場合などはその色が便について正確な便の色が分からない場合がありますので、健康チェックのためには極力着色料の含まれない餌を与えることも大切なポイントです✍
糞の色で分かるサイン🕊
シード食の糞は …緑褐色の糞に白い尿酸その下の水が尿になります。
ペレット食の糞は…黄土色の糞に白い尿酸その下の水が尿になります。
体の冷えや餌が合わない時に一時的に白くなる事もありますが、保温して様子をみて通常に戻る場合は大丈夫です。
黒色 …そ嚢から腸の入り口辺りのまでのどこかで上部消化器官で出血を起こしている可能性があります。
原因としては細菌やウイルス、カンジタ等による炎症が考えられます。
腹腔内に腫瘍等がありそれによって消化器官を圧迫することで排便の障害がおきてしまい排泄物が長く体に留まった結果腐敗が起こり糞が黒くなるという場合もあります。
正常な糞でも黒く見える場合がありますが、真っ黒い粘りがある糞は病気の疑いをします。
緑色 …胆汁が多く分泌されていると糞は緑色の傾向が強くなります。
食欲が落ちるなどして腸内を通過する食べ物の量が減ると糞は濃い緑色になります。
緑色の着色した餌などを食べた場合や野菜を多く摂取した時に糞が緑色になることがありますが一時的な糞なので観察して通常の糞になれば問題ありません。
鮮やかな緑色になっている場合は有害な重金属(鉛)などを摂取してしまい重金属中毒になっている可能性があり危険なので直ぐに獣医師に診てもらう必要があります。
赤色 …赤茶色の糞の多くは赤い着色のあるペレットを与えてる場合に赤茶の糞が出る事があります。
糞に赤い物が付着してる場合は出血をしている場合があります。
血は時間とともに黒くなりますので判断できます。
糞に血が付着している場合はオスの場合は発情期の時に自慰行為をした際に擦りつけた場所を傷つけてしまうケースが多いようです。
メスの場合は卵づまりの時に出血をしてしまう場合があります。
共通の症状としては腸や総排泄腔内に炎症やポリープがあってそこから出血することも考えられます。
糞の形で分かるサイン🕊
食べた餌が消化されずに元の形を保ったまま糞の中に混じって出てくることがあります。
続くようであれば胃に問題がある可能性があります。
胃炎や胃がんがあり消化能力が落ちている場合があります。
緊張などで一時的に出る場合もありますが経過観察して通常通りの糞に戻るようであれば問題ありません。
鳥クラミジア症(オウム病)が下痢を引き起こすこともあり、免疫性の下痢の場合ジアルジア症も疑います。
腹腔内腫瘍による圧迫や癒着が下痢や軟便を引き起こすことがありますので早期発見の為にも獣医師に診てもらいましょう。
便秘の場合はメスの場合卵づまりが考えられます。
腹腔内腫瘍や腹壁ヘルニア、脊髄疾患、異物や餌が途中で詰まった形の腸閉塞と言った病気も考えられます。
尿の色や匂いによるサイン🕊
重金属中毒の場合もこのような色の尿酸になります。
黄色 …黄色い尿酸で考えられるのが肝臓の疾患です。
鳥クラミジア症(オウム病)で肝臓、膵臓が腫れて黄色化した尿酸が見られることがあります。
早めの治療によって肝臓が正常な状態に戻ると黄色化も治ります。
肝臓の病気が慢性化した場合は長期的に黄色化が続くこともあります。
筋肉に損傷が起きた時や疲れが出た時も一時的に尿酸が黄色化します。
緑色 …緑色の尿酸が出た場合はかなり危険なサインです。
尿酸が緑色になるのは鳥の体内で溶血が起こっている時だからです。
重度の感染症により敗血症や腹膜炎を起こした時にこの症状が見られます。
糞の匂い …発情したメスの溜め糞は独特の匂いがあるのが普通です。
それ以外で糞に臭いを感じた時は腸内細菌のバランスの崩れている場合や何らかの理由で排泄物が鳥の体内に長く留まっていて腐敗を起こしたことが考えられます。
換羽時は代謝が上がることによって尿の量が増えますが換羽が終わる頃には落ち着きます。
ボレー粉や塩土の食べ過ぎでも尿が多くなる場合があります。
ボレー粉や塩土の食べ過ぎでも尿が多くなる場合があります。
ペレットが主食の場合には水分を多く取る傾向がありますので若干尿の量が増えることがありますが心配はいりません。
SNSなどで頻繁に水飲む姿が心配という方が見られましたが、我が家のつぶも主食がペレットなので2~3粒食べたら水飲んでまた食べて、と繰り返すのが日常なので安心して下さいね🍚
文化5年(1808年)頃に書かれた『 飼籠鳥 』という古い鳥の飼育書にはっきりと
『 鳥はまず糞をみてその病気を知る 』と記載されています。
糞を知る事で大切な愛鳥を守る事が出来ますよ💕
参考にしつつ不安や心配な事は獣医師に診て頂くことで早期発見に繋がりますので迷ったら病院!という気持ちで見守ってあげて下さいね。
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